第1条(総則)
本業務受託約款(以下、「本約款」という)は、お客様と日本ニューマチック工業株式会社(以下、「当社」という)の間において、試験、加工、測定または分析(以下、「業務」という)をお客様が当社に委託し、当社がこれを受託する契約(以下、「個別受託契約」という)に適用されるものとします。
第2条(個別受託契約の成立)
1. 個別受託契約の締結手続きは、以下のとおりとします。
① お客様は、業務を当社に委託することを申し込む場合は、試料、業務の内容等の必要事項が記載された当社所定の「試験依頼書」を当社に提出します。
② 当社は前号のお客様の申込みについて審査を行い、当社の審査条件を満たしたときは、業務の内容につき、お客様と協議します。
③ 前号のお客様と当社の協議が調ったときは、当社は、個別受託契約の条件が記載された「見積書」をお客様にお渡しします。
④ 個別受託契約の締結を当社に申し込む場合は、お客様は、前号の見積書に記載の条件、内容を承諾のうえ、注文書を当社に提出します。
2. 前項第③号の見積書に記載の業務にかかる個別受託契約は、お客様が前項第④号規定の注文書を提出し、当社がこれを承諾したときに成立するものとします。
第3条(業務の委託)
お客様は、個別受託契約に従い、前条の見積書に記載の業務を当社に委託し、当社はこれを受託するものとします。
第4条(業務委託期間)
お客様が当社へ委託する業務の委託期間は、見積書に記載の期間とします。
第5条(試料等の提供)
1. お客様は、お客様自らの責任において、指定の日時までに、指定場所へ業務の実施に必要な試料、物品およびそれに関連する情報(以下「試料等」という)を当社に提供するものとします。
2. 試料等の状態、数量等に滅失、毀損または変質等が発見されたときは、当社は直ちにお客様に通知し、業務の履行の中止、継続等について、お客様と当社で協議のうえ決定するものとします。
3. 試料等の納入が遅れたときは、当社は、第4条に定める業務委託期間の変更についてお客様に対し申し出ることができるものとし、お客様はこれに応じるものとします。
4. 本条各項の試料等の提供に要する費用については、すべてお客様の負担とします。
第6条(業務の履行・完了)
1. 当社は、前条第1項により試料等の提供を受けたときは、善良なる管理者の注意をもって業務を行うものとします。
2. 当社において業務を実施する場合、当社営業日の9:00~17:00以外は無人状態で業務を行います。
3. お客様が当社における業務立ち会いを希望する場合、事前に来場される方のお名前、人数、日時を当社に対して連絡するものとします。
4. 当社における業務立ち会いは、当社営業日の9:00~17:00とします。営業日以外や時間外の業務立ち会いはお断りすることがあります。
5. お客様は、当社営業日以外や営業時間外に当社における業務立ち会いを希望する場合、別途当社所定の費用を支払うものとします。
6. お客様は、当社の事前の承諾を得ることなく、当社内の定められた区域外への立ち入り、写真撮影等をしてはならず、その他当社への立ち入りにあたって当社が行う指示に従うものとします。
7. 本条第4項にかかわらず、お客様が、第14条で規定する再委託先での業務立ち会いを希望する場合は、別途当社と協議するものとします。
8. 業務が完了したときは、当社は、当該業務の成果物を、お客様に対し引き渡すものとします。
9. お客様は、個別受託契約を変更する必要がある場合、別途当社と事前に協議するものとし、当社の承諾を要するものとします。なお、これら変更、追加の業務(試験であるか否かを問わない)にかかる対価は、第8条に定める料金とは別に、当社が別途定める金額とし、お客様が負担するものとします。
第7条(試料等の返還)
1. 当社は、試料等をその業務完了後、当社においてお客様に返還するものとします。なお、特にお客様が希望し、当社が承諾したときは、お客様は、試料等のお客様の指定場所への返還を当社に依頼できるものとします。この場合、当社が指定した発送方法による、試料等の発送をもって、お客様への返還が完了するものとします。
2. 個別受託契約に従い業務を行ったことに起因して、試料等に、変質、滅失、毀損等が生じた場合であっても、当社はなんらその責を負わないものとします。
3. 第1項の試料等の返還に要する費用は、すべてお客様の負担とします。
第8条(対価)
業務の対価(以下、「業務委託料金」という)およびその支払条件は、個別受託契約で定めるものとし、お客様は、当社の請求に従い当社の指定する期日にこれを支払うものとします。
第9条(検収)
お客様は、第6条8項による成果物の引渡しから5営業日以内に、成果物の内容について自らの責任と負担において検査を行い、その内容に不備があった場合、成果物の引渡しから5営業日以内の通知期間内に書面にて当社に通知するものとします。前述の5営業日以内の通知期間内に成果物の不備について、お客様から当社へ書面による通知がなされないときは、検査に合格したものとみなし、以後当社はお客様に対し、業務およびその成果物の瑕疵その他一切の不備についてなんら責任を負いません。
第10条(保証)
当社は、個別受託契約に従い業務を行うこと、業務により得られた結果が成果物の内容のとおりであることのみを保証し、当該業務の結果が、お客様の特定の目的に合致することについては、一切保証しません。
第11条(結果の保存)
1. 当社は、第9条によりお客様の検査に合格した場合、当社に記録または当社の記憶媒体に保存されている業務結果(以下、「業務データ」という)を検収日から10年経過後に消去するものとします。ただし、お客様が希望し、個別受託契約でその期間を定めた場合、当社は当該期間に限り業務データを保管できるものとします。
2. 前項ただし書きにより業務データが当社に保管されている期間に限り、お客様は、成果物の再発行を当社に対して依頼することができるものとします。この再発行に要する費用は有償とし、その引渡し方法について、お客様および当社は都度協議のうえ定めるものとします。
3. 第1項にかかわらず、当社が業務を行ううえで当社設備を使用して行った試験内容(機器情報、フロー、測定機器等)、試験結果(データシート、測定結果、解析、見解、改善点等)、技術情報(研究・開発内容、図面、計算式等)および営業情報(ノウハウ等)等の所有はすべて当社に帰属するものとし、いかなる場合、またいかなる目的においても当社の書面による承諾なくしてこれらを利用した知的財産権の申請、取得を禁止します。当社は、これらの情報を当社の業務にかかる記録として保存し、以後任意に使用することができるものとします。
第12条(業務の中止等)
1. 天災地変、戦争、内乱、法令の制定または改廃、公権力による命令処分、電力会社による電力供給停止その他の当社の責に帰すことのできない事由による個別受託契約の履行遅滞もしくは履行不能について当社はなんら責任を負わないものとします。
2. 前項の事由により当社が業務の履行を継続できないと判断した場合については、当社はお客様に対し通知のうえ、個別受託契約の全部または一部を変更または解除することができるものとします。これにより当社が個別受託契約を解除した場合であっても、当社は、当該解除日までに業務の履行のうえで要した費用についてお客様に対し請求できるものとし、お客様は、第8条に定める支払条件により当社にこれを支払うものとします。
3. お客様自らの責に帰する事由により個別受託契約が終了した場合は、お客様は個別受託契約における業務委託料金を上限としてその損害を賠償するものとします。
第13条(お客様の義務)
1. お客様は、試料等の性質、大きさ、重量、保管、取り扱いに関する安全衛生上の注意事項等についてあらかじめ当社に対し、これらの情報を提供するものとします。当社は、これにより試料等が当社所定の基準を逸脱すると判断するときは、当社は、その受領の拒否、個別受託契約の解除をお客様に対し申し出ることができるものとします。
2. お客様が前項の義務を怠ったことにより、当社または第三者に損害が生じた場合、その責任をお客様が負うものとします。
3. お客様が当社に立ち入るときは、都度当社の指示に従い、安全管理標準等の当社所定の諸規則を遵守するものとします。
第14条(再委託)
1. 当社は、お客様の事前の承諾を得ることなく、業務の全部または一部を当社自らの責任と負担において当社の協力会社等の第三者(以下、「再委託先」という)に再委託できるものとします。
2. 前項により当社が再委託先に再委託するときは、本約款及び個別受託契約に基づく当社の義務と同等の義務を再委託先に履行させるものとします。
第15条(守秘義務)
1. お客様、当社は、相手方の書面による承諾なくして、個別受託契約に関連して知り得た相手方固有の技術上、営業上その他業務の秘密であり、相手方に開示の際に機密である旨の表示を行ったものに関し、第4条の業務委託期間中はもとより、その終了後も第三者に対し開示または漏洩してはならないものとします。
2. 前項の規定は、次の各号に該当する場合は適用されないものとします。
① 相手方から開示を受ける前に、既に自己が保有していたもの。
② 相手方から開示を受ける前に、既に公知又は公用となっていたもの。
③ 相手方から開示を受けた後に、自己の責によらずに公知又は公用となったもの。
④ 正当な権限を有する第三者から、秘密保持義務を負うことなく適法に入手したもの。
⑤ 相手方から開示を受けた情報によらず、独自に開発したもの。
第16条(契約の解除)
1. お客様が次の各号の一に該当したときは、当社は、催告をしないで通知のみにより、個別受託契約の全部または一部を解除することができるものとします。この場合、お客様は期限の利益を喪失し、本約款および個別受託契約に基づく一切の金銭債務全額を支払い、当社になお損害があるときはこれを賠償するものとします。
① 業務委託料金その他の金銭債務の支払を一回でも遅滞し、または本約款および個別受託契約の各条項のいずれかにでも違反したとき。
② 支払を停止し、または手形、小切手の不渡り報告があったとき。
③ 保全処分、強制執行、滞納処分を受け、または破産手続、会社更生手続、特別清算、民事再生手続、その他これらに類する手続の開始の申立てがあったとき。
④ 差押、仮差押、仮処分、その他類似の強制執行の申立てがあったとき。
⑤ 監督官庁より営業停止、営業取消の処分を受けたとき。
⑥ 事業の休廃止または解散をし、もしくは、事業の継続が困難であると客観的事実に基づき判断されるとき。
第17条(譲渡禁止)
お客様は、当社の承諾なくして、本約款および個別受託契約に基づく権利および義務の一部または全部を第三者に譲渡することはできません。
第18条(当社による損害賠償)
当社が、個別受託契約に違反していたことに起因して、お客様に損害を与えた場合、当社は、当該個別受託契約における業務委託料金を上限としてその損害を賠償するものとします。ただし、当社の賠償する損害は、直接損害に限られるものとし、間接的または派生的に発生した損害(当社設備の不具合に起因する生産品の損失、稼働停止中の生産保証、その他一切の損失)は含まないものとします。
第19条(支払遅延損害金)
お客様が個別受託契約に基づく債務の履行を遅延した場合は、当社に対して、支払期日の翌日より完済の日まで年率14.6%の割合(1年を365日とする日割計算)による遅延損害金を支払います。
第20条(裁判管轄の合意)
本約款および個別受託契約に関する紛争は、大阪地方裁判所または大阪簡易裁判所を第一審の専属的合意管轄裁判所とすることに、お客様および当社は合意します。
第21条(反社会的勢力の排除)
1. 個別受託契約を締結するにあたりお客様および当社は、自己および自己の関係会社並びに役員および従業員等の関係者(関係会社の役員および従業員等を含む)が、以下に定義する反社会的勢力に該当しないことを誓約します。個別受託契約締結後、お客様または当社は、相手方に誓約違反事実が発生したときは、何らの催告を要せず直ちに本契約を解除することができます。「反社会的勢力」とは以下の項目の一に該当する者をいいます。
① 「暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律」第2条第2号に定義される暴力団およびその関係団体
② 前項記載の暴力団および関係団体の構成員
③ 「総会屋」「社会運動標榜ゴロ」「政治活動標榜ゴロ」「特殊知能暴力集団」などの団体または個人
④ 前各項の一の他、暴力、威力、脅迫的言辞および詐欺的手法を用いて不当な要求を行い、経済的利益を追求する団体または個人
⑤ 前各項の一の団体、構成員または個人と関係を有することを示唆して不当な要求を行い、経済的利益を追求する団体または個人
2. 相手方に前項の誓約違反事実が発生したことを理由とする前項に基づく契約の解除によりお客様または当社に損害が生じた場合、お客様または当社は、相手方に対しその損害の賠償を請求することができるものとします。
3. お客様および当社は、自らに第1項の誓約違反事実が発生したことを理由とする第1項に基づく契約の解除を理由として、相手方に対して損害の賠償を請求することができないものとします。
第22条(協議事項)
個別受託契約に定めのない事項および解釈に疑義のある事項については、その都度お客様および当社は、誠意をもって協議のうえ、解決するものとします。
第23条(特約条項)
当社の見積書、試験依頼書または別途書面により特約を定めた場合、その特約は個別受託契約と一体となり、個別受託契約を補完または修正することとします。
第24条(約款の変更)
1. 当社は、必要に応じて随時本約款を変更することができるものとします。
2. 前項により本約款が変更された後にお客様が当社に注文書を提出したときは、お客様は本約款の変更を承認したものとみなされます。
第25条(付則)
本約款は、2024年8月26日以降に締結される個別受託契約について適用されます。